夢の扉 +
2013年09月15日
絶品・赤身肉を生む魔法の熟成法
「和牛革命」という夢の扉に挑む男
お肉というと霜降り肉の「黒毛和牛」がその代名詞!
サシの入った霜降り肉は舌の上でトロけます。
一方、サシが少なく赤身中心なのが「赤毛牛」
赤毛牛は今、黒毛和牛の人気に押され“絶滅の危機”に瀕しています!
そんな赤毛牛を救おうとするのが、
農産物流通コンサルタント
山本謙治(42歳)
「肉全体の中の2%に過ぎない
地方特定品種(赤身肉の牛)」
「“黒毛と他にも良いものがある”と
皆が認知してくれるのが僕の望み」
伝統の牛を蘇らせ、日本の食を守りたい!
和牛の飼育頭数
黒毛和牛 約176万頭 ⇒ 約98%
赤毛和牛 約3万頭(3種計)⇒ 約2%
高知の“土佐あかうし”、岩手の“短角牛”
赤毛牛復活のための秘策が、“魔法の熟成法”
「ドライエイジング」
食通をもうならせる“旨味”と“香り”は
数え切れない失敗の連続の末に生まれました。
一定の温度と湿度に保った冷蔵庫中に生肉を入れ、風を当て続けます。
やがて肉の表面に菌が付着し、カビが生え、
それが肉の内部に作用して肉質を変えていきます。
40〜60日経つと、旨味の素となる「アミノ酸」が倍増!
芳醇な香りを併せ持つ、全く別ものの肉へと大変貌を遂げる!!
このドライエイジングには、脂の多い肉は向かないと
山本さんは考えています。
そのため、このドライエイジングは、
「赤身肉」復活の秘策になり得る!
実際に、アメリカの高級店では、
ドライエイジングビーフ(熟成肉)が人気を呼んでいます!
最近は、日本でもメディアでちょくちょく特集され、
人気が出てきていますね!!
宮川大輔さんの「青空レストラン」でも熟成肉を紹介!
≫ 「満天☆青空レストラン」滋賀県・近江八幡市『近江牛』の熟成肉の「ローストビーフサラダ」&「チンジャオロース」のレシピ!! 2013/09/07
そして、山本さんが赤毛牛の復活に取り組んで4年
今年 7月25日
高地「土佐赤うし」子牛の競りにて、
かつて20万円ほどだった赤毛牛の評価が、
最高値 47.3万円を付け、
その後、平均価格でも土佐あかうしの評価が上回りました!
黒毛和牛の平均 約41万円
(子牛/高知H25年5月現在平均)
“赤毛” 復活元年!!
これで、農家の方が、赤毛牛の価値を認め直し、
生産する農家が増えていけば… と山本さんは語ります。
価値が認められた赤毛牛はこんな所でも…
ANA成田初欧米線ファーストクラス
熊本産「あか牛」のステーキ(9〜11月)
一流の食材を用いて作られる
国際線のファーストクラスの機内食で
“日本が誇る食材”の1つとして「赤身肉」が提供されています!!
シェフ直伝!
おいしい赤身肉の調理法
スーパーで売っている普通の赤身肉が
2倍おいしくなる焼き方を紹介!
ドライエイジング調理のカリスマ
イタリアンレストラン「カルネヤ」
オーナーシェフ 高山いさ己さん
① 焼く前にお肉を常温によく戻しておきます。
② フライパンにたっぷりのバター(揚げ焼きになるぐらいの量)を溶かし、
焦がさないように揺らしながら焼きます。
POINT バターで焼く!
③ 表面に焼き色が付くまで焼いたら、皿に移し、
アルミホイルを被せて、焼いたのと同じ時間 寝かせます。
POINT キツネ色になる程度でアルミホイルを被せる!
中まで熱がまわり、柔らかくジューシーな肉に変身!!
バターを使う事でお肉が冷めにくくなるんだそうです。